南西部

ヨーロッパ最大規模の城塞が残るカルカソンヌ
ヨーロッパ最大規模の城塞が残るカルカソンヌ

 地中海に面し、背後にピレネー山脈を有す南西部は都会ではありませんが、フランスの田舎らしいのどかな風景が広がり、南フランスの魅力を存分に味わえる地域です。美食を楽しむこともでき、内陸部のフォアグラやトリュフといったフランスの高級食材を使った料理も魅力のひとつ。

 フランスのなかでも特に日差しが強く、夏は乾燥しかなりの暑さになります。そのため、快適に観光を楽しむなら、春か秋がおすすめです。山沿いでは雪が降るため、冬はスキーリゾート地として多くの観光客が訪れます。

●トゥールーズ
 南西部の中心都市であるトゥールーズは、紀元前3世紀から町が築かれ、5世紀に西ゴート王国の首都になった長い歴史を持つ町です。町の中心部には市庁舎とキャピトル広場があり、トゥールーズで最も人気のある観光スポットとなっています。フランス絶対王政時代の壮麗さが感じられる建築物はもちろん、壁画や天井画も見応え十分です。

●カルカソンヌ
 カルカソンヌには紀元前3世紀から城塞が築かれ、中世にはアルビジョワ十字軍の拠点で重要な都市でしたが、城塞の必要性が失われたことで19世紀に廃墟となりました。

 現在は復元され観光スポットとして人気。見どころは、やはり「シテ」と呼ばれる城塞都市(世界遺産1997年登録)の姿です。古代ローマ時代の内壁から、13~14世紀に作られたステンドグラスまで、幅広い時代の造形物が見ることができます。

プロヴァンス

南仏らしいラベンダー畑が見られるセナンク修道院
南仏らしいラベンダー畑が見られるセナンク修道院

 冬でも暖かいプロヴァンス地方は、夏になると気温が30℃を超えることも珍しくなく、フランス人がバカンスシーズンに訪れる定番観光地です。フランス随一の温暖な気候と日射量を誇りますが、春や秋はミストラルという季節風が吹き冷え込むため、服装には気をつけましょう。

 地中海産の新鮮なシーフードやおいしい野菜が味わえることも人気で、カラフルな見た目とシンプルな味つけが特徴のプロヴァンス料理はぜひ食べておきたいものです。

●マルセイユ
フランス第2の都市で約86万人の人口を擁するマルセイユ。紀元前600年頃に港が開かれ、1720年に発生したペストによって町人の半分を失う厄災にも見舞われながらも、フランス最大の港町の地位を守ってきました。

「優しい聖母様」と親しまれる金色の聖母像が目印のノートルダム・ド・ラ・ギャルド・バジリカ聖堂は、マルセイユを訪れたら必ず行きたい観光スポット。建造物の美しさも魅力ですが、航海の無事を祈る飾りが奉納されているところにも、マルセイユらしさを感じさせます。

●オランジュ
 古代ローマ帝国の主要都市とされていた町。見どころは、古代ローマ帝国時代の遺跡である、古代劇場と凱旋門(世界遺産1981年登録)です。古代劇場には、約2000年前とほぼ同じ状態の石壁が残っており、凱旋門にはガリア全土を統治したカエサルが戦闘している姿が彫刻されています。