楽天は、基地局整備を進めることができたのか。実際に楽天モバイルのスマートフォンを使って、ネットワークの実力を独自に検証した。特集「楽天携帯 最終テスト」(全5回)の♯2では、「通信エリア」を徹底調査。果たして、どの程度つながるか。(ダイヤモンド編集部 村井令二)
楽天携帯はつながるのか
東京都内で総力調査!
「午後零時11分20秒をお知ら……」。時報の音声は無残に切れた。2020年2月4日、東京メトロ有楽町線の有楽町駅。記者は楽天モバイルのスマートフォンで117番に発信しながら移動していた。通話が切断されたのは、地下から階段を上がって地上に出た瞬間のことだった。
楽天は4月にいよいよ、携帯電話サービスに本格参入する。このカウントダウン状態の時期にあっても音声通話が途切れるので、安定性が重要な通信サービスとして心もとない。その理由を探ると、楽天のネットワークの全体像と、同社の携帯事業が直面する課題が見えてくる。
果たして楽天の携帯は、どの程度つながるのか――。そんな疑問を抱き、ダイヤモンド編集部は民間調査機関のMMD研究所の協力を得て、楽天の携帯事業者としての実力を独自調査した。
調査する対象は楽天の「通信エリア」と「通信速度」。通信サービスの利便性という点では、「どのエリアにいても」「サクサクと高速で」ネットワークにつながることが重要だからだ。本稿は通信エリアについてのレポートで、記者の通話が途切れた“カラクリ”も後述する。通信速度は2月12日(水)配信の、本特集♯3【楽天携帯「通信スピード」独自テスト、ドコモ・au・ソフトバンクと比較】でレポートする。