優秀な経営者こそ
謙虚で、素直である
小宮コンサルタンツ代表
京セラの創業者・稲盛和夫さんは、「成功の方程式」を「考え方×熱意×能力」で表しています。この式のポイントは、「熱意」と「能力」は「0から100」なのに対し、「考え方」は「マイナス100からプラス100」まであるということです。つまり、いくら熱意や能力が高くても、プラス点になる考え方、つまり「正しい考え方」を持たない限り成功することはないということです。
それでは、「正しい考え方」をどうやって学べばいいのでしょうか。私は、私のセミナーに参加されるお客さまなどに、古くから多くの人が正しいと信じてきたことを学んでくださいとお願いしています。具体的には、儒教や仏教、あるいはキリスト教などの考え方です。
しかし、「論語」や「老子」といった古典を読み、多くの人が正しいと信じてきた考え方を学び、「正しい考え方」を身に付けたのに、経営がうまくいかないと嘆く経営者もいます。その大半は、「正しい考え方」を身に付けたのではなく、身に付けたつもりになっていただけではないでしょうか。
いろいろな本を読んで正しい考えを理解したつもりでも、実は自分の理解の範囲内でしか理解していない、間違って理解している、もっと言えば、自分に都合の良いように解釈しているだけかもしれません。あるいは、ある程度は理解しているものの、結果が出るまで実践していない、などうまくいかない理由はさまざまです。本当に正しい考え方を身に付ければ、成功しているはずです。