ソマリアではマンハッタンほどの大きさに広がったサバクトビバッタの大群がオクラホマの面積と同じ広さの農地を破壊した。ケニアでは何十億匹ものバッタが約2100平方キロメートルにわたって作物を食い荒し、数週間も殺虫剤を散布しても退治できなかった。パキスタンの一部地域では収穫高の4割が被害に遭い、政府は国家非常事態の宣言を余儀なくされた。数世代で最悪のバッタの大量発生はまだ終わっていないが、その膨大な被害が明らかになりつつあり、人道危機の懸念が高まっている。多くの古代文明も恐れたバッタの大群は2つの大陸で10カ国以上を襲い、あらゆる作物を食い荒らしている。国連によると、発生が集中している東アフリカでは大都市の大きさほどもあるバッタの群れが毎日、約180万トンもの植物――8100万人を養うのに十分な食糧――を破壊している。
バッタが農地破壊、アフリカで食糧危機の恐れ
被害は2大陸で10カ国以上に広がり、2000万人が飢餓のリスクにさらされている
有料会員限定
あなたにおすすめ