先週、仕事から帰った会社員のカン・ミンキュンさん(30)は自宅のドアにテープで貼られた衝撃的な通知をじっと見つめた。そこには「新型コロナウイルスの検査を受けてください」と書かれていた。その日、カンさんが住むソウル中心部のアパートの住人1人に新型ウイルスの陽性反応が出た。地域の「災害安全本部」はカンさんに48時間以内に検査を受けるよう勧め、近くの医療機関の住所が記載されていた。カンさんはその晩、医療機関に向かった。検査は無料で、10分で終わった。翌日の午後には新型ウイルスに感染していないことを知らせるメールが届いた。「ほっとした」とカンさんは言う。「これでいつもの生活を続けられる」カンさんの経験には新型ウイルスをめぐる世界で最も積極的な検査方針がよく表れている。保健専門家によると、同国の感染者数が最近、8000人程度で横ばいになったのは主にそうした検査方針のおかげだという。拡大抑制に成功した韓国は新型ウイルスに見舞われた国の先行モデルとなった。
韓国の新型コロナ検査、実施規模が世界最大の訳は
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