米連邦緊急事態管理局(FEMA)が2週間ほど前、新型コロナウイルス感染拡大への対応に必要な物資の提供を求めたところ、1000社を超える企業から提供の申し出があった。だが6日朝の時点で実際に購入可能な物資を確保していたのは3社のみだった。事情に詳しい関係者が明らかにした。事情に詳しい複数の関係者によると、FEMAは医療用防具や検査薬、遺体袋などの提供申し出を受けたが、一部の企業が前払いを求めてきたため、その多くは実現しなかった。企業側が提供できる製品数を過大に報告していたケースもあった。冒頭の関係者は「企業の対応に失望が広がっている」と述べた。企業からの物資提供は、FEMAの調達担当者による精査に時間がかかることがあるため、新型コロナの感染が拡大する中でFEMAは貴重な時間を費やすことになる。