ただこれには、以前からの働き方改革の流れを受け、子育て世代や介護世代の従業員への対応を迫られて準備をしていたものも含まれる。制度はあっても、今までほとんど運用実績がなかったというのはよくある話だ。

「コロナで在宅勤務に切り替わったが、在宅勤務用のノートパソコンが少ししか用意されておらず、貸し出しができないから用意できるまでの間は自己啓発に努めるように言われた」と、東京・大手町に本社を構える大企業に勤める中堅社員は、あきれ顔で話す。

 ここまで大規模な在宅勤務を想定していた企業はほとんどないと思われるため、その点は割り引いて結果を受け止める必要があるだろう。

 ただ、そうはいっても在宅勤務制度の運用を加速しなければならないと考えている企業は多い。新型コロナウイルス感染拡大以前と比較して、「在宅勤務の従業員を増やすための具体的な計画がある」「増やす方向で検討している」と答えた企業は89社中、60社(67%)に上った。

 また、緊急事態宣言中よりも「在宅勤務の従業員を増やすための具体的な計画がある」「増やす方向で検討している」と回答した企業も6社あった。