倒産危険度ランキング#25Photo by Kohei Takeda

倒産危険度ランキングでワースト3位に入った、アサイードリンク販売のフルッタフルッタ。本業の不振が続き、昨年も4位に入っている。特集『大失業時代の倒産危険度ランキング』(全29回)の#25では、事業をいかに立て直す考えなのか、同社の長澤誠社長を直撃した。(ダイヤモンド編集部 竹田幸平)

売り上げはピークの3分の1
アサイーブームの終焉で市場が崩壊

――2020年3月期は第三者割当増資などで債務超過を免れたが、依然として財務状況は厳しい。その中で、純損益の赤字が続いている。どのように低迷する業績を好転させるのか。

 業績悪化の主因として、何よりアサイーブームが一巡し、市場そのものが崩れ落ちたことが大きかった。売り上げが減り、在庫が膨らみ、経費が先に出ていく構造に陥った。上場廃止を回避するため、前期は債務超過の解消こそが最大の優先事項だった。資金調達を行い、自己資本比率は一定の水準に回復した。売り上げについては、ほぼ底入れしたとみている。次は営業キャッシュフローの黒字化が重要だと考えている。

フルッタフルッタの長澤誠社長アサイー販売で再起に懸けるフルッタフルッタの長澤誠社長 Photo by K.T.

 元々アサイーはポリフェノールに(老化予防に効果があるとされる)抗酸化性があるとして有名になった。ちょうど上場(2014年)の頃にそうした機能性ではなく、アサイーのスムージーをボウルに盛り付けて食べる「アサイーボウル」がファッションとしてはやり大ブームになったが、間もなくバブルがはじけてしまった。

 売り上げはピークの3分の1まで減ったが、そこからは踏みとどまっている。アサイーの需要を下支えしているのは、機能性に着目して購入している消費者だ。