コロナ禍によってマイカーで外出する機会が減りがちな中で、改めて契約内容を見直すべきなのが自動車保険だ。特集『コロナ時代の保険商品ランキング』(全13回)の#11では、カローラやN-BOXなど2019年度に最も売れた人気車種を対象に、損保13社の協力を得て自動車保険料を試算した「自動車保険ランキング」を作成した。ぜひ見直しに役立ててもらいたい。
保険料引き下げの好機!
自動車保険ランキング
緊急事態宣言による外出自粛要請やその後の帰省自粛要請などで、今年はマイカーが活躍する機会が激減しているという人が多いだろう。
車庫で延々と眠っているにもかかわらず、月数千円の自動車保険料だけはきっちり口座から引き落とされ、家計の負担になっていることに、ため息が出た人は多いはずだ。
一方で、朗報なのは来年以降、損害保険各社が保険料を引き下げる方向で見直す可能性が出てきたこと。外出自粛要請によって移動が事実上制限され、自動車などの交通事故が大幅に減ったことが主な要因だ。
警察庁の調べによると、全国の4月の交通事故件数は前年同月比で36%減、5月は実に40%も減っている。
当然ながら、損保各社の事故受付件数も2~3割程度減っているといい、リスクの低下を踏まえた保険料の見直しが、来年以降図られそうな気配だ。
新型コロナウイルス感染拡大の第2波、第3波の有無によって、保険料の改定の流れは今後大きく変わってくるものの、10%を超えるような大幅な値下げは、残念ながら期待できない。
そのため、特約などの補償を新たに組み込めば、値下げの恩恵はすぐにかき消されてしまう。過分にならないように、この機会に改めて契約内容を確認し、見直しておきたい。
自動車保険の見直し術として、一番手っ取り早いのは車両保険の免責金額だ。
免責金額とは、修理の際に契約者が自己負担する金額のこと。免責金額をゼロに設定している場合は、自己負担がなく万が一のときに安心だが、その分保険料はぐっと高くなってしまう。
安全運転で何年も無事故が続いているのであれば、数万円の免責金額を設定しておく方が合理的だろう。
ランキングでは、損保各社の契約事例数を踏まえながら、免責金額を1回目は5万円、2回目以降は10万円(一部会社を除く)に設定して保険料を試算しているので、ぜひとも参考にしてもらいたい。