「リピート営業」ならば
完全オンラインでも問題ない

 そうした傾聴が大事だと言っても、オンライン営業だと高額なものはなかなか売れず、ますます苦戦を強いられる。例えば、リノベーションの営業。テレマで見込み客を探すまでは良いとして、そこから電話営業で「ちょっと水回りを変えようかしら」となり、その後、ビデオ会議システムを使ってパソコン越しに営業マンから「400万円です」と伝えられても、なんだかとても怖くなってしまい、財布のひもが固くなるのも当然だろう。これは法人営業でも同じはずだ。

 しかし、過去に営業実績があり、「こんなリノベーションをすれば空室が埋まる」というような成功体験をしている顧客に対しては、オンラインでも商談がスムーズに進む。つまり、リピート営業であれば、ビデオ会議システムを使ったやり取りで、400万円、1000万円という商談を進めるのは不可能ではないのだ。

「次回の宿題設定」と「アポを取る」
2つの手法が極めて有効

 見込みのあるリピート営業においては、「同一商材の件数アップ・回数アップ」や「オプション・別商材での取引アップ」を狙うアップセルが重要になる。

 この手法では、オンライン商談であっても、「もう一歩深めた商談」をするために「次回の日時と宿題」を決めるのがコツになる。なんとなく「ではまた来週にでも」ではなく、「来週の火曜日の10時にまた、google meetでお会いしましょう。次回は、御社のように工事発注業務で3度のパンチ入力をしていた会社がどう効率化したか、当社のシステムを活用した事例をご紹介しますね」など、次のステップに進める必要がある。

「商談」の日時と自らの宿題設定をしないと、売り込まれる相手には、また話を聞く必然性がなく、それきりになってしまう。「オンラインだから、と手を抜くな」である。「アポを取る」「宿題をこちらから創る」というアナログな手法は、オンライン営業でも業績に連動するのだ。

(プリンシプル住まい総研所長 上野典行)