通販番組で有名なジャパネットたかたを擁するジャパネットグループは、長崎の地域活性化を目指し、「長崎スタジアムシティプロジェクト」を進めている。今年7~8月には、プロジェクトの要となる管理職人材の大型公募を実施。コロナ禍にもかかわらず攻めの姿勢を貫いている。地方創生の取り組みや、コロナ禍による変化、地方企業の人材マネジメントについて、プロジェクトのキーパーソンに聞いた。(聞き手/ダイヤモンド編集部 笠原里穂)
コロナで揺らぐ「東京一極集中」
地方企業のチャンスとなるか
――これまでの「東京一極集中」の状況が、コロナの影響で変わるのではないかという見方も強まっています。九州に多くの拠点をお持ちですが、こうした動きをどう見ていますか。
ジャパネットグループにおいても世の中の動きとしても、都心集中よりも分散型にシフトしつつある状況だと思います。
そうした流れを見越して、今進めている「長崎スタジアムシティプロジェクト」では、オフィスをしっかり作ります。地方回帰の流れが起こったときに、今は受け皿がありません。長崎では、スタジアムシティを受け皿の一つにしたい。
オフィスは長崎企業のみなさんに使っていただくのはもちろんのこと、これまで長崎には少なかったIT系企業などを大都市から誘致することで、テナント企業と長崎双方にメリットがある世界を作りたいです。
――24年に開業を目指す「長崎スタジアムシティプロジェクト」に関連して、今年7月には転職サイト「ビズリーチ」でスタジアム事業統括やオフィス事業統括といった重要ポジションを担う管理職人材の大型公募を開始しました。このタイミングでの人材募集には、「都市から地方へ」という価値観の変化が起こっていることへの期待も背景にあるのでしょうか。
多少ありますが、それだけではありません。