コロナ禍のオンライン研修
新入社員の帰属意識をどう育てるか
小宮コンサルタンツ代表
多くの新卒新入社員が入社した4月から、半年が過ぎようとしています。今年は新型コロナウイルス感染拡大の影響により、多くの企業が入社式を延期・中止したり、リモート開催としたりしました。その後の新入社員研修も従来の集合研修から、分散研修やオンライン研修に形式を変更して実施されました。そして研修後は、在宅勤務を命じられ、ほとんど出社しないままリモートワークを続けているという人も少なくありません。
リモート形式で新しい仕事を覚えるとなると、うまくいく部分とそうでない部分があります。中小企業では、オンラインでの研修が十分でないところも少なくないのですが、本質的にはオンラインでうまくいくことも多くあります。例えば、マニュアルに書いてあることを覚えたり、疑問点を講師に質問して解消したりすることは、オンラインでもある程度は実施できるでしょう。コンピューターソフトを使えば、一人で知識を身に付けることもできると思います。
一方で、オンラインだけでは解決が難しい問題があります。その一つが、帰属意識の問題です。入社してからほとんど出社する機会のない新入社員は、おのずと会社への帰属意識が低くなりがちです。仲間意識もなかなか育ちません。それは新入社員だけに限ったことではありません。