産油国はこれまで、世界的な原油供給をある程度予測可能なものにするため、顕著に自制する姿勢をみせてきた。だが、供給よりも需要の方がさらに捉えにくいものであることが明らかになっている。国際エネルギー機関(IEA)と石油輸出国機構(OPEC)は8月、世界的な回復を予測した後、需要見通しを引き下げた。そして今週公表された報告書ではさらに下方修正している。OPECの最新の見通しは今年最も弱気なもので、前年比で日量950万バレル減少すると見込んでいる。現在懸念されることは、単に需要見通しの修正方向だけでなく、需要の弱さの原因がどこから来ているのか、つまり、経済協力開発機構(OECD)に加盟していない新興国市場が直近の下方修正の原因となっているということだ。
原油需要、お得意様・新興国低迷で見通し不透明
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