復調著しい中国は、新型コロナウイルス禍の打撃から世界経済を再び回復に導けるのか。10年余り前に世界経済が金融危機から立ち直る上で救世主となった中国に対しては、今回も世界的な景気回復をけん引するとの期待が高まっている。中国が19日公表した7-9月期(第3四半期)の国内総生産(GDP)は前年同期比4.9%増となり、伸び率は4-6月期の3.2%増から加速。小売売上高や雇用、鉱工業生産といった一連の経済指標も予想以上の内容となり、中国が今年、主要国で唯一、プラス成長を維持できる可能性が高まった。国際通貨基金(IMF)は、今年の世界経済は4.4%のマイナス成長に陥ると予想。米国は4.3%、ユーロ圏は8.3%のそれぞれ落ち込みとなる見通しだ。