NTT(日本電信電話)グループと三菱商事がスマートシティー分野で協業することになった。スマートシティーの主なターゲットは地方都市だ。特集『電力大大大再編』(全7回)の#2では、地方電力会社が戦々恐々としている新たな巨大勢力の正体に迫る。(ダイヤモンド編集部 堀内 亮)
ゲームチェンジャーとして名乗りを上げた
NTTと三菱商事による新連合
脱炭素社会時代になると、エネルギーシステムの在り方は大転換する。これまでは石炭やLNG(液化天然ガス)などを燃料とする大規模な発電所で発電し、その電力を送電線で長距離送電してきた。新時代においては地球に優しいクリーンな電力を上手に活用するのが理想であり、従来のシステムではこれを実現できない。
これに代わるシステムは、太陽光や風力などの再生可能エネルギー発電施設を電力消費地の近くに設置し、ローカルな配電網で電力を地産地消するというもの。エネルギーの地産地消を可能にするのは、新たなテクノロジーだ。テクノロジーを持つ者によって、ゲームチェンジは起こる。
そのゲームチェンジャーとして名乗りを上げたのが、NTT(日本電信電話)グループと三菱商事という新たなる連合だ。