危機感から生まれた新しい工夫

――やはり本気度は対面授業の方が伝わりやすいですね。話は変わりますが、私立中高一貫校では定期試験のオンラインでの実施も話題になりました。

山本 前回「早稲田アカデミー EAST」(答案用紙のアップロードシステム)のお話をしました。これは当社で独自に開発したものなのですが、とても可能性を秘めていると考えています。アプリを立ち上げると、タイマーの機能も付いていて、試験開始時にセットするとカウントダウンが始まります。終了後に答案用紙をスマートフォンで撮影すると、答案用紙が自動的に送信されるので、郵送や宅配で送ったり、塾の窓口まで持って行ったりという手間が一切ありません。テストも自宅で受験して、撮影して提出するだけなので、すごく評判はいいです。

 このアプリで送信したデータは、電子採点のデータベースに直接保管されるようになっているので、途中の工程がすべて省略でき、スピーディーかつ正確な処理につながっています。

――自宅学習の成果が評価されないと、保護者の方も不安になるでしょうしね。

山本 双方向のZoom授業を行うのに加えて、復習をしたいと思ったときにはオンデマンド映像もあり、さらにテストも自宅で受けられるようにしました。開発するのがとても大変でしたが、この仕組みを2〜3週間で一気に作りました。

――今後コロナが続く限りはオンラインの授業も、ということが考えられますね。

山本 ここが一番悩ましいところです。できれば2020年度いっぱいでこのデュアル体制を終わりにして、本来の対面だけにしたいなとは思っていたのですが、ここ最近の第3波の状況などを見ていると、果たして収束するのかなと。

 一番怖いのは、1~2月の入試が混乱することです。何とか無事に終えてほしいものですが……。

 この間、ある程度ノウハウがたまったので、デュアル体制を継続するのも一つの選択肢と考えています。あるいは「Zoom校」のようなものを作ってみるのもおもしろいかなと。地方に転勤中で受験の時に東京に戻ってくるといった生徒のニーズに応えることもできますし、時差があまりない東南アジアなどからの受講も可能となります。