高級ブランド各社は、欧米で新型コロナ危機が収束した後もアジアでの事業強化を見込んでいる。各社にとっての次の仕事は、パリやミラノといった都市で客足が遠のいている店舗の重荷を減らすことだ。不動産サービス会社サヴィルズのデータによると、今年1-10月は、アジアでのデザイナーブランドの出店が他のどの地域よりも多かった。通常なら新規出店先として最も人気の高い欧州が抜かれたのは、サヴィルズの記録では初めてだ。全世界の新規出店数における北米のシェアは、2019年の水準から半減した。新規出店先の多くは中国本土だ。今年早い段階でロックダウン(都市封鎖)が行われ、その後高級品の需要が急速に回復している。今年になって世界で新規オープンした店舗のうち、19%は中国の都市(上海や深センなど)での出店であり、その割合は過去3年間の平均(6%)を大幅に上回っている。
高級ブランド各社、コロナ後も中国事業強化か
1-10月、アジアでのデザイナーブランドの出店は他のどの地域よりも多かった
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