ドナルド・トランプ氏は、過激派組織「イスラム国(IS)」の掃討と中国の経済的捕食の阻止を公約に大統領選に出馬した。エドワード・スノーデン元国家安全保障局(NSA)契約職員による機密文書の違法な開示は、外国のテロリストに対する米国の防衛力を弱め、中国の対米サイバー工作を後押しした。スノーデン氏は100万件以上の米国家安全保障に関する文書を盗んで香港に逃亡し、その後ロシアに亡命した。それなのになぜトランプ氏が反省の色がないスノーデン氏の恩赦を検討しているとのうわさがささやかれているのか。トランプ氏は大統領に就任して以来、自分は民主的なプロセスを超脱すると考える誇大妄想気味の政府関係者に繰り返し情報を漏えいされ、痛い目に遭わされてきた。この人物描写はスノーデン氏にも当てはまる。同氏は、政府に雇われていた間は米国の情報政策について一度も正式に反論を表明しなかったが、その後に道徳的な正しさを主張して有名人になった。
【社説】スノーデン氏、大統領恩赦なら茶番
スノーデン氏の擁護者は情報機関に対するトランプ氏の疑念につけ込んでいる
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