――WSJの人気コラム「ハード・オン・ザ・ストリート」 ***  新型コロナウイルス禍で、西側諸国の公的債務は対国内総生産(GDP)比で、第2次世界大戦以来の水準に跳ね上がった。これに対処するには、今後の物価見通しを正確に把握する必要がある。  高債務を巡る懸念はこれまで、何度も杞憂(きゆう)に終わっている。それでも当局者の間ではすでに、債務に上限を設定しようとする動きが出ている。ユーロ圏では、財政赤字の上限が再導入される公算が大きい。英国では、リシ・スナク財務相が財政は「持続不可能な」軌道にあるとして警戒感をあらわにした。