音声ビジネス#1
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先月、突如日本でブームとなった音声SNS「Clubhouse」は、たった1週間で10万人を超えるユーザーを獲得した――。そもそも、欧米や中国に比べて日本の音声市場は長い間後れを取ってきた歴史があるが、昨今はプレーヤーが増え、これまでにないにぎわいを見せている。特集『急拡大!音声ビジネス』(全5回)の#1では、Clubhouseという “黒船”の出現により、日本の音声市場がどう変わるのか、徹底解説する。(ダイヤモンド編集部 塙 花梨)

音声アプリ「Clubhouse」パンデミック
“黒船”に化けた理由を徹底解説!

「まさかここまでのスピードで広まるとは」――。想像をはるかに上回る速さで日本に浸透した音声アプリ「Clubhouse」に対し、Off topicのディレクターである宮武徹郎氏は驚きを隠せない。

 宮武氏は日本のベンチャーキャピタルでも働いていた経験を持つ。そして、現在は米国のスタートアップやビジネスに関する話題を解説する音声番組のポッドキャスト「Off Topic(オフトピック)」を配信している。同番組では、昨年5月の時点で一足先にClubhouseを紹介していた。

「日本でもはやるだろうと思ってはいたが、異常な速さだ。Clubhouseのポール・デイビソンCEO自ら、『日本での大流行に驚いた』と述べており、日本のテックかいわいの人達の間でも、これだけ急速に浸透したサービスは過去になかったと話題になっている」と宮武氏は言う。

 なにしろ、Clubhouseがサービスを開始したのは昨年4月と、まだ1年もたっていない。当初は3000人ほどのユーザーしかいなかったが昨年11月には60万人、さらに今年1月半ばには100万人に。そしてそのわずか2週間後に200万人を超え、日本での人気に火が付き始めた1月末には、たった1日で250万人増加したこともあったほど。現在のユーザー数は600万人を軽く超える。日本でも1月末にローンチしてわずか1週間でユーザーが10万人を突破した。

 米国では一部のテック関係者などの利用から始まったため、ビジネス目的のハイエンド層を中心に広まっている。一方、日本では早い段階からお笑い芸人やタレントなどの国民的インフルエンサーたちが参加したことで、一気に大衆的なブームとなっているのだ。

急速に盛り上がるclubhouse
アプリのアイコンは、ロゴではなく、Clubhouseに参加している著名人のアイコンを使用している。ユーザーが作っていくサービスだという方針が見て取れる 拡大画像表示

 Clubhouseがここまで流行した理由は、大きく分けて三つあると考えられる。