グーグルは自社事業に破壊的な変革を起こすほかなかったのかもしれない。新たな強みに立ってそうできるのは救いだ。アルファベット傘下のインターネット超大手である同社は3日、広告販売を目的とするユーザー追跡技術の使用を中止すると発表した。ここに至るまで随分と時間が掛かったようだ。グーグルは1年少し前に「クローム」ブラウザーでのサードパーティークッキーの使用を段階的に廃止する方針を示して以降、ユーザーの個人情報保護強化へ向けたさらなる措置を講じる可能性を示唆してきた。競合のアップルはさらに積極的な手を打ち、自社のモバイル基本ソフト(OS)更新に伴い追跡を大幅に抑える段取りだ。これにより、追跡ツールはユーザーの承諾を要するようになる。