地銀転落 メガ銀終焉 銀行複合危機#5
Photo:Kritchanut/gettyimages

ユニゾホールディングス(HD)の代理人弁護士として、日本初の従業員による買収(EBO)を支援したTMI総合法律事務所の岩倉正和弁護士。岩倉氏は、ユニゾHDが実質的に債務超過に陥ったという一部ファンドの主張を真っ向から否定する。特集『地銀転落 メガ銀終焉 銀行複合危機』(全10回)の#5では、そんな岩倉氏の怒りの激白をお届けする。(ダイヤモンド編集部 片田江康男)

債権保全はされているし、債務超過でもない!
会社更生申し立てをしたら、すぐに訴える

――ユニゾホールディングス(HD)の債権について、地方銀行は債務不履行(デフォルト)になるのではないかと心配しているようです。

 そんなことはないでしょう。もう、地銀の不安は収まっていますよ。その証拠に、地銀から何のアクションもないじゃないですか。

 騒いでいるのは社債権者1社だけですから。もう収まっているんだから、わざわざ取材するほどのものじゃないですよ(笑)。

――香港のファンド、アジア・リサーチ・アンド・キャピタル・マネジメント(ARCM)が、レターを送付して財務状況などについてさまざまな指摘をしていますね。

 いやね……(笑)。僕、ARCMって初めて聞きましたよ。運用金額は大きいのかもしれませんけど、全然知らない。要するに、彼らはアービトラージャー(※)なんでしょ?

(※)裁定取引を行う投資家。サヤ取り業者などとも呼ばれる。

――2020年2月にユニゾHDとチトセア投資(※※)間で合意書が作成されました。ユニゾHDからチトセア投資に金銭その他の資産の移動を行う場合は、ユニゾHDの金融機関に対する債務について、債権保全を図るとしています。

(※※)チトセア投資はEBO(エンプロイー・バイアウト、従業員による買収)を行うために一部の従業員と米投資ファンドのローンスターと共同でつくられた公開買い付け者。現在、ユニゾHDの全株を保有する親会社。

 合意書はありますよ。あれは金融当局に全て見せて、コメントも受けながら、金融商品取引法にのっとって作りました。

――チトセア投資は20年9月末までに、EBO資金として約2600億円を一括でローンスターに返済したといわれています。その資金の大半はユニゾHDから移動しました。ARCMはその際、ユニゾHDの既存の金融債務の保全が図られておらず、合意書が破られたと指摘しています。

 違う違う、皆さんおかしい。破っているって、どこが破っているんですか!何も破っていませんよ。