南米チリでは中国の製薬会社、科興控股生物技術(シノバック・バイオテック)が製造した新型コロナウイルスワクチンが主に使われており、接種ペースは世界でも特に速い。だが、感染者数と死者数の急増を受け、地元の保健当局者が対応を急いでいる。チリでは成人人口の半分にあたる760万人余りが既に少なくとも1回のワクチン接種を受けた。大半はシノバック製で、中国政府が発展途上国に供給しているワクチンの実地試験場となっている。公衆衛生当局は感染者数や死者数が急増していることについて、2回接種が推奨されているものの1回の接種だけで人々が一般にワクチンの効果を過大評価し、コロナ対策を緩めるのが早すぎたことが問題だったと指摘する。