質問(1)すぐに早期退職が可能か
生活スタイルはどのように考えるべきか

ケース(A)Yさんが早期退職した場合

【59歳以降のYさん一家の収支など】
・年間収入額:188万円(59〜65歳まで)→338万円(66〜68歳まで)→230万円(69歳以降)
・年間支出額:532万円(臨時費用100万円込)→462万円(66歳以降)
・金融資産:7272万円(65歳時点)→6960万円(68歳時点)

 まずは、Yさんが早期退職した場合の65歳までの家計収支について確認しましょう。

 収入は奥様の年金80万円に加えて、今後10年間は海外で行っている資産運用の金利配当として年120万~150万円ほど見込めると記載があります。金利配当収入は平均の135万円、20%の税金が課せられるとして手取り108万円としましょう。すると、80万円+108万円=188万円が早期リタイア後の収入になります。

 次に、支出額を計算します。「支出」と「投資」の項目に記載してある金額を合計した月額44万3380円、年間では532万560円(以下「532万円」とします)で試算を進めます。その他、臨時費用とかかれていますが、こちらは金額が書かれていないため試算上は100万円とします。この臨時費用を含んだ年間の支出額は532万円+100万円=632万円になります。

 Yさん夫婦は現在58歳です。年金を受け取るまでの7年間の年間収支を計算しましょう。収入188万円、支出632万円ですから年間の赤字額は444万円。7年間では3108万円になります。

 ここで、Yさんの金融資産についても確認します。現在保有する金融資産額は9130万円です。その他の項目に「退職金1450万円」と書かれていますが、Yさんが早期退職した場合は減額になる可能性が高いため、試算上では1250万円とします。合算すると1億380万円になります。この1億380万円から先ほど算出した赤字額3108万円を差し引くと、7272万円。これが65歳時点の金融資産額になります。

 次に、65歳からの年間収支を計算してみましょう。