中国経済の新型コロナ禍からの回復は力強かったものの、まだら模様が続いていた。だが、7日公表された一連の経済指標からは、これまで出遅れていた個人消費が勢いを増しており、中国経済のリバランスが進んでいることがうかがわれる。4月の中国サービス業購買担当者指数(PMI)は年初来の高水準を記録したほか、5日まで5日間続いた連休期間中の観光旅行と一部支出は、コロナ前の水準を回復した。これまで景気回復のけん引役だった輸出も想定外に、前月に続く底堅い伸びをみせた。インドなど、足元でコロナ感染が深刻化している国・地域への輸出が好調だった。中国税関総署によると、4月の輸出は前年同月比32.3%増えた。伸びは3月の30.6%増から加速するとともに、ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)がまとめた市場予想の21%増を大きく上回った。