マラソン金メダリストも
練習はウォーキングから

【コロナ禍で「おうち時間」が増えた人、必読!】<br />「体力が落ちた」「寝ても疲れがとれない」<br />と思ったら、これを実践!中野ジェームズ修一
スポーツモチベーションCLUB100最高技術責任者 PTI認定プロフェッショナルフィジカルトレーナー 米国スポーツ医学会認定運動生理学士(ACSM/EP-C)
フィジカルを強化することで競技力向上や怪我予防、ロコモ・生活習慣病対策などを実現する「フィジカルトレーナー」の第一人者。卓球の福原愛選手やバドミントンのフジカキペアなど、多くのアスリートから絶大な支持を得る。2014年からは青山学院大学駅伝チームのフィジカル強化指導も担当。早くからモチベーションの大切さに着目し、日本では数少ないメンタルとフィジカルの両面を指導できるトレーナーとしても活躍。東京・神楽坂の会員制パーソナルトレーニング施設「CLUB100」の最高技術責任者を務める。『世界一伸びるストレッチ』(サンマーク出版)、『青トレ 青学駅伝チームのコアトレーニング&ストレッチ』(徳間書店)、『医師に「運動しなさい」と言われたら最初に読む本』(日経BP)などベストセラー多数。

 全身持久力を左右するのは「心肺機能」です。

 心肺機能とは、吸い込んだ酸素を肺で血液に溶かし込み、心臓のポンプ作用で血流をうながして、全身に酸素を供給する働きのことです。

 同時に筋肉などから排出された二酸化炭素を回収し、逆のルートで肺から体外に出す働きもあります。

 全身持久力をアップさせるには、どのような有酸素運動をするといいのでしょうか?

 これといった運動経験のない人、あるいは長年運動から遠ざかっている人におすすめなのは「ウォーキング」です。

 歩くだけなら専門家に教わらなくてもできますし、整形外科的な疾患がなければ長時間続けても問題ありません。

 シドニー五輪女子マラソンで金メダルを獲得した高橋尚子さんは現役時代、マラソンの練習をウォーキングから始めていたといいます。

 ウォーキングでいいフォームをつくり、それを体に覚えさせて、走りに活かしていたそうです。

 高橋さんのような当時の女子マラソン世界記録を樹立したトップアスリートでも、ウォーキングという有酸素運動の基本を大切にしていたのです。

 ウォーキングは、いつでもどこでも1人でもできるので、始めやすくて続けやすい運動です。

 特別な道具は必要ありませんから普段着でも大丈夫ですが、汗をかいても平気な吸汗速乾機能のあるスポーツウェアや、歩きやすいウォーキングシューズを用意するとなおいいでしょう。

 新たなウェアやシューズを買ってみると、気分も高まります!