2026年の冬季五輪・パラリンピックの
公式ロゴがネット投票で決定

https://www.milanocortina2026.org/

 2021年3月30日、来たる2026年にイタリアのミラノとコルティナダンペッツォ(イタリア・アンペッツォ地方のリゾート)で開催予定の冬季五輪・パラリンピックの公式ロゴが、ネット投票で決定しました。

 今回決定したロゴの名前は「Futura」。ブランド代理店のLandor Associatesが制作したものです。「Futura」という名前は、五輪とパラリンピックの冬季大会の基本的な価値観を反映した、ダイナミックでモダンなデザインを意味しています。

 五輪・パラリンピックのエンブレムのうち、五輪のほうは、開催年である「2026年」の「26」という数字を雪を表す銀色で表現し、パラリンピックのほうは、ドロミテ山脈で発生するオーロラを緑・赤・青のグラデーションで表現したものです。また、その色には国際色豊かなイベントであることや、スポーツ競技の持続可能性といった意味も込められています。

 オリンピックのロゴは、全世界の人が注目するロゴです。今回の公式ロゴは、2つの候補からネット投票し、一般人の意見を反映することで、イベントに対する(特にイタリア国民の)当事者意識を高めるといった効果もありそうです。

 デザイン面での効用だけではなく、国民全員で関わるイベントであるという意識を浸透させることができたという点で、ロゴの存在が国民の意識にどのような影響を与えていくか、デザインの力への期待が高まります。

生理用ナプキンの無償提供を展開するオイテル
公共施設内のトイレでの実証テストを開始

https://www.oitr.jp/

 ショッピングモールや学校、公共施設などへ生理用ナプキンの無償提供サービスを展開するオイテルが、公共施設内の個室トイレに生理用ナプキンを常備するための実証テストを開始しました。

 これらの施設では、通常、トイレットペーパーは無料で提供されていますが、同じように日常的に必要とされる生理用ナプキンはそうではありません。この現状を解決すべく生まれたサービスが「OiTr」(オイテル)です。

 トイレ内に設置されたデジタルサイネージ付きのディスペンサーに、専用アプリを起動したスマートフォンを近づけることで、広告映像が流れ、取り出し口から無料で生理用ナプキンが出てくるという仕組みです。

 任意団体「#みんなの生理」の調べでは、「学生の5人に1人が生理用品の入手に苦労している」という結果が出ています。経済的な理由だけでなく、「生理」へのタブー視から生理用品を購入しづらい風潮なども影響していると述べられています。

 世界経済フォーラム(WEF)による「男女格差(ジェンダーギャップ)指数2021」では、調査対象となった世界156カ国のうち日本は120位でした。無意識下の男女格差が深く根付いている現状では、「生理へのタブー視」が格差として認識されることすら困難と考えられます。

 こうした現状をふまえると、OiTrは生理用品の経済的負担や常備する負担を軽減するだけでなく、社会の「当たり前」を塗り替える大きなきっかけを提供しているとも言えるでしょう。