米メディア大手ディスカバリーのデビッド・ザスラフ最高経営責任者(CEO)は、同社と通信大手AT&T傘下ワーナーメディアを統合して設立する新会社を率いる。同氏はさまざまな買収などを通じメディア業界のトップに躍り出た。今後はネットフリックスのユーザーを奪うという新たな使命を担う。ザスラフ氏は14年前にディスカバリーのCEOに就任以降、同社を有料テレビチャンネルHGTVの「プロパティ・ブラザーズ」など台本のないリアリティー番組で卓越した企業に育てた。さらにライブスポーツ番組の契約を結んだほか、新しいストリーミングサービスを市場に導入した。今後はワーナーメディアのHBOやCNNなどによって、上質な台本のある娯楽番組やニュース番組が加わることになる。アナリストのマイケル・ネイサンソン氏は新会社について、テレビ番組の総視聴時間の29%、ケーブルテレビ(CATV)の月額利用料からメディア会社が受け取る料金総額の20%を占めると見積もっている。