【Uさんの、具体的なお悩み】
 来年度、早期退職を考えています。また、長女が高校を卒業する時期に合わせて離婚も考えています。娘2人は都市部の大学に進学を希望しています。夫は60歳まで今の仕事を続ける考えです。また、実家の資産もあるようで、夫の生活は困らないと思います。ただ、離婚して私が老後暮らしていけるかが不安です。

 現在の貯蓄は娘の進学費用とし、持ち家を売って財産分与するとなると、私には1000万円程度入ると見込んでいます。退職金は1300万円程度です。

 退職後はパート(月15万円)で働こうと思っていますが、老後のことが不安で頭から離れません。

Uさんが離婚&48歳で早期退職した場合
母娘3人家族の支出はどうなる? 

 早速、Uさんのキャッシュフローから見ていくことにしましょう。なお、離婚後の支出額、家賃の記載がないことから、推測値で試算することをご承知おきください。

 まずは、離婚後のUさんの支出から考えていきます。

 相談文を見ると、毎月の支出は2人の娘さんの学費が8万円、塾や習い事の費用が5万8000円、通信費2万5000円(4人分)、光熱費2万5000円、車両保険10万円、食費8万円、住宅ローンと車のローンは完済しているため支出は0円と書かれています。

 離婚後の世帯人数は4人から3人になるため、通信費と食費は4分の3としてそれぞれ1万8750円と6万円。光熱費はきれいに4分の3にはならないと思われるため、少し多めに2万円と仮定しましょう。そうすると毎月の生活費は合計で9万8750円になります。

 学費に関しては「現在の貯蓄は娘の進学費用とする」と記載があるため、保有する貯蓄2000万円から賄うとします。ここで、娘2人が大学へ進学するまでにかかる費用を計算してみましょう。

 長女は高校3年生のため、浪人期間などなくストレートにいけば大学進学までにかかる費用は1年分です。1年間の学費は4万円×12カ月=48万円、塾の費用は3万5000円×12カ月=42万円です。合計すると、90万円になります。

 次女は高校1年生のため、同じくストレートにいけば大学進学までにかかる費用は3年分、4万円×12カ月×3年=144万円です。また、習い事の費用は、2万3000円×12カ月×3年=82万8000円で、合計すると、226万8000円になります。

 2人分を合わせると、90万円+226万8000円=316万8000円となり、2000万円から差し引くと1683万2000円が残ります。