経営コンサルタントという仕事柄、縁あってこれまで3300人のエグゼクティブ、1万人を超えるビジネスパーソンと1対1の対話をしてきた。

 エグゼクティブたちは、なぜエグゼクティブになれたのか。

 エグゼクティブたちは、どのようにして自分たちの後継者を選別していたのか。

 出世する人と窓際の人とでは、何が違ったのか――。

 とりあえずここで1つ披露しよう。

 最後に天下を取るのは、上司に手柄をすべて譲る人間だった。

 上司の期待を少し超えるという程度の小賢しい発想では、お話にならない。「おい、さすがにこれはもらい過ぎだぞ?」と上司を躊躇させるくらいに、上司に奪われるより先にあなたから100%与え切ってしまうことだ。

 上司を腑抜けにするのを目標にすればいい。

 もうあなたなしでは生きていけなくなるくらいに、ジャブジャブ手柄を与え続けて、上司をあなたの中毒者にしてしまうのだ。

 上司はあなたを出世させざるを得ないし、組織はいずれあなたを腑抜け上司の上に据えるだろう。

 さあ本書をとことん活用して、ぜひ幸せな出世人生を獲得しよう。

 2013年7月吉日 南青山の書斎より 千田琢哉

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