住宅ローンほど金利が安く、返済期間が長い融資は他にありません(最長50年)。でも、クレジットカード同様、フリーランスは金融機関にとってリスクが高いので、住宅ローンの審査に通りづらいのです。そのため、会社員でいるうちに住宅ローンを組んでおいてから辞める人もいるほど。もし会社員時代にローンを組んでいたなら、せっかく安い金利で借りられたわけですから、そのまま借りておくのが賢い選択と言えそうです。

 ただし、本来は住宅ローンの審査を受けたときと勤務先などの条件が変わった場合は金融機関に告知しなくてはなりません。「会社を辞めたのを報告せずにローンを借りたままにするのは心苦しい」という人は、正直に金融機関に相談してみるのもいいかもしれません。

開業資金はいくらぐらい貯めればよいのか

 また、会社を辞めるタイミングとして、「開業資金が貯まったら会社を辞めよう」と考えている人も多いはず。では、いったいいくら貯めればいいのでしょうか。

 実はひと口に「開業資金」といっても2種類あります。1つは事業を行う上で必要な設備投資のための「設備資金」。もう1つは事業を運営していくにあたり月々の支払いが必要な「運転資金」。

「運転資金」は、フリーランスになった直後はそれほど売上がないと予想されますので、少なくとも3カ月分、できれば半年分は用意したいもの。つまり、「開業資金=設備資金+(運転資金×6カ月)」になります。