しかし、フリーランスでもつくれる、個人事業主を対象にしたビジネス用のクレジットカードもあります。テックビズカード、FreCa(フリカ)、freee MasterCard、freee VISAカード、三井住友ビジネスカード for Owners、アメリカン・エキスプレス・ビジネス・カードなどがそう。ただ、これらは開業して3年以上、2期連続で黒字であることなどの条件があり、フリーランス1年生には難しいかも。

 オススメは会社員のうちにカードをつくっておくこと。プライベートと仕事の支出を分けて管理するには、すでに持っているクレジットカードに加えてもう1枚あると便利です。下請業者への支払いや経費の立て替えが多い業種でしたら、現金を借りられる「キャッシング機能」をつけておくといいでしょう。

健康保険は戦略的に利用する!

 また、会社員からフリーランスに転身して驚くことの1つは「保険料の高さ」。医療保険には会社員や公務員が加入する「社会保険(以下、社保)」と、フリーランスや自営業、無職の人が加入する「国民健康保険(以下、国保)」があります。国保の場合、前年度の所得をベースに計算されます。そのため、会社を辞めて所得があまりないときにも、退職時の高い所得に基づいた高額の保険料を支払わねばならないのです。

 こんな無理な負担を防ぐために、退職後2年間は前職の社保に引き続き加入できる「任意継続」という制度もあります。ただし、一般的には、在職時は保険料の一部(たいていは半分)を会社が負担してくれていたので、元の職場の社保に入っても保険料は会社員時代より高くなります。