デヴォン島/カナダ

島で暮らすのはシロクマやジャコウウシなど限られた生物のみ島で暮らすのはシロクマやジャコウウシなど限られた生物のみ

 北極海に浮かぶデヴォン島は、5万5000平方キロメートルという世界最大の無人島。四国と九州を足したのと同じくらいといえば、その広大さが分かっていただけるでしょうか。

 島は北緯78度から87度の高緯度にあるため年間を通して気温が低く、雨もとても少ない気候です。厳しい環境下では限られた生き物しか生息できず荒涼とした大地が広がるのみ。この無機質な大地、なんだか宇宙のようではないですか?実際に寒暖差が激しい気候や乾燥してゴツゴツとした大地は、火星の環境に近いのだとか。

 NASAではデヴォン島を火星になぞらえて探査機の走行実験が行われているという話も。ついにはNASAが発表している火星の写真はデヴォン島で撮られている、なんて噂が流れるほど……。

スヴァーバル諸島/ノルウェー

緯度が高いスヴァーバル諸島はオーロラ観賞の好スポット緯度が高いスヴァーバル諸島はオーロラ観賞の好スポット

 北極圏に連なるスヴァーバル諸島はノルウェー領の地方自治体。中心となるロングイェールビーンは、人口1000人を超す町では世界最北となる北緯78度にあります。

 この島はいろいろとすごいのですが、何より特筆すべきは厳しい自然。4月下旬~8月下旬は太陽が沈まない白夜、10月下旬~2月中旬は太陽が昇らない極夜となり、日照時間ゼロの極夜の期間は平均気温が-7℃以下という寒さ。

 この環境を利用して、植物の種子を保存する世界種子貯蔵庫なるものが開設されました。貯蔵庫では気候変動や病気の蔓延などで農作物が絶滅しないよう、100万種以上の種子が保存されています。

クレタ島/ギリシャ

1辺が160mもある巨大で複雑な構造のクノッソス宮殿1辺が160mもある巨大で複雑な構造のクノッソス宮殿

 文化的な面からすごい島を探すとなると、外せないのがギリシャの島々。エーゲ海に浮かぶクレタ島は、紀元前7000年頃には人が住み始め、紀元前1700年代にはクレタ(ミノス)文明が栄えたギリシャ文明の中心となった島です。紀元前1700年代というと日本はまだ縄文時代ですから、文明と呼ばれるものが育まれていたギリシャはさすが。

 世界史専攻の皆さんにはおなじみ、ギリシャ神話のモチーフとなった1200以上の客室をもつ巨大な城、クノッソス宮殿はクレタ島から発掘されました。