そんな時代の、人間の役割は「AIにさまざまな命令ができること」ではないでしょうか。さまざまな命令をするには、発想が柔軟で、いろんな可能性を想像できる力が必要です。つまり、ひとつのスキーマにとらわれない、ファジーな考え方です。

 AIロボットのドラえもんではなく、スキーマに縛られない要求ばかりしてドラえもんを困らせる、のび太くんのような発想力が大事になってくる、ということです。

監修/国際医療福祉大学大学院教授(臨床心理学)、川崎幸病院精神科顧問、和田秀樹こころと体のクリニック院長 和田秀樹

◎和田秀樹(わだ・ひでき)
 1960年大阪府生まれ。精神科医。東京大学医学部卒業後、東京大学医学部附属病院精神神経科助手、米国カール・メニンガー精神医学校国際フェロー等を経て、現在、国際医療福祉大学大学院教授(臨床心理学)、川崎幸病院精神科顧問、和田秀樹こころと体のクリニック院長。著書に『六十代と七十代 心と体の整え方』(バジリコ)、『感情的にならない本』(新講社)、『「脳が老化」する前に知っておきたいこと』(小社刊)など多数。