「名門」とうたわれるゴルフ場の会員権は高額な上、入会には既存のメンバーから成る組織の承認が必要だ。超有名企業の社長ですら審査で落とすゴルフ場もあるという。決してカネでは解決できない、それが名門の名門たるゆえんだ。特集『ゴルフ大全 ビジネス×人脈×カネ』(全12回)の#7では、その堅牢な門をごく普通のビジネスマンがこじ開けるための極意を伝授する。(ダイヤモンド編集部 野村聖子)
名士の社交場によそ者はご法度
カネより“コネ”がものをいう
日本のゴルフ場の数は、約2200。そのうち9割が会員制(メンバーシップ)だ。基本的に、各ゴルフ場の会員権を購入すれば、会員になれる。
しかし、名門ゴルフ倶楽部はその成り立ちが名士の社交場に端を発するという性質上、素性の明らかでない人間を決して受け入れない。もちろん会員権自体も数百万円以上と高額で、それを購入できるだけの経済力は大前提だが、既存の会員の紹介がなければ入会申請すらできない。つまりは、カネより“コネ”の世界なのである。
それだけではない。本特集#3『名門9大ゴルフ倶楽部「カネでは入会できない」厳格審査の内幕、霞ヶ関・廣野…』で述べたような厳格な審査条件をクリアし、既存の会員から成る組織に「この人は当倶楽部にふさわしい人物」と認められる必要がある。
一見前時代的だが、この閉鎖性こそが名門を名門たらしめ、他では得難い人脈が築かれているゆえんでもあるのだ。
カネは頑張れば自力で何とかなるとしても、どうやって名門のコネを手繰り寄せるのか。ごく普通のゴルファーが厳格審査をくぐり抜け、各界のVIPが集う憧れの“ゴルフ人脈”に入り込む方法はあるのだろうか。