思いがけず塩分を取りすぎていませんか?

 生活が制限されることがまだまだ続きそうな現在。体重増加の問題に限らず、高血圧や高血糖、そして生活習慣病などにならないように、何かしら手を打たないといけません。

 たとえば、今、気をつけたいのは、塩分との上手な付き合い方。これまでは自炊と外食のメリハリが上手にできていた人や、外食でのメニュー選択が上手だった人も、デリバリーや総菜で食事を済ませることが増えると、思っている以上に塩分摂取量が増えているかもしれません。むくみやすくなっていたり、水分の摂取量が極端に増えていたりしたら、一度ご自身の食生活を思い出してみましょう。

 塩分の取りすぎは血圧上昇にもつながりますが、少々血圧が高いくらいでは生活に支障がないので、つい軽視してしまう人は少なくないものです。しかし、低気圧のせいだと思っている頭痛や目まい、在宅勤務や運動不足のせいかと思っている肩こりも、ひょっとすると血圧が高くなっていることが原因かもしれません。

 特に、この一年で体重が増えた人は要注意です。高血圧はじめ、生活習慣病にならないように、“減塩”を意識して対策していきましょう。そのために今日お話ししたいポイントは三つあります。

(1)減塩食品だけでは不十分!

 しょうゆ、みそ、ドレッシング、レトルト食品……最近では減塩タイプのものが当たり前のように売り場に並ぶようになりました。選択肢があるならば、このようなものを選ぶのも良いことです。

 でも、高血圧を防ぎたいのであれば、調味料だけでなく、食べているもの全体をチェックしてみましょう。たとえば、普通の食パンや甘い菓子パンにも塩分が入っていますし、麺類などはスープを残したとしても、麺自体に塩分が入っています。調味料の塩分は気にしても、炭水化物そのものに含まれる塩分や市販加工品に含まれる塩分は案外見落としがちです。

 パンや麺類を食べる頻度が高い方は、「米食」に変えるというのも手です。もちろん、ごはんの上に塩分たっぷりのごはんのお供をのせるのはオススメできませんが、「見えないものを知らずに取っている」のと「自分でトッピングして塩分を取っている自覚がある」のでは意識が変わるはずです。すべて減塩というのも寂しいもの。食事全体でメリハリをつけましょう。

 血圧の上昇を抑えるには、食事全体を見直すことが大切です。減塩食品や調味料に置き換えているだけで安心せず、「食べすぎない」ということも意識していきましょう。