電話は不愉快・不適切【理由2】
「所要時間」が不明・不確実
タイミングの問題に加えて電話には、出てみなければどの程度の時間を要するのかが分からないという問題もある。
例えば、「今話せるのは5分だけですが、用件は何でしょうか?」という具合に冒頭にうまく宣言できるといいと思うかもしれない。ところが、宣言できたとしても話題が複雑だったり、相手の話の要領が悪かったり、相手が誤解していたりするような場合には、希望の所要時間で話を打ち切ることができない場合がある。
また、顧客や上司など、相手の都合を尊重せざるを得ない関係の相手だと、どこまで話が続くかを相当程度、相手に委ねざるを得ない。
時間が読めないし、時にコントロールできないのも、電話の不便で厄介な点だ。
電話は不愉快・不適切【理由3】
情報伝達が「非効率的」
相手がこちらに何らかの情報を伝えて、こちらに意見や判断を求める場合、その情報は、電話を通して口頭で伝えてもらうよりも、要点を文章にまとめて、メールなりメッセージングアプリなりで伝えてくれる方が、早く把握できる。
文章の場合、「書く」時間よりも、「読む」時間の方が圧倒的に短い。情報の送り手と受け手の間には時間の非対称性がある。こうした場合、受け手にとって便利な手段を選択するのがより親切な心がけであり、丁寧なコミュニケーションだろう。
冒頭で紹介したひろゆき氏の言葉にある「無能な人」とは、要領よく文章を書けない人を指すに違いない。
情報は口頭で伝える方が良く伝わると思う人がいるかもしれないが、短時間で正確に要領よく情報を伝えることは容易ではない。