米ナスダック市場に上場しているドイツのバイオ医薬品会社キュアバックは、17日の取引で時価総額がほぼ半減した。開発中の新型コロナウイルスワクチン候補が臨床試験で期待外れな結果となったことが嫌気され、同社幹部はワクチンが一定の層に使用できる可能性があると主張したものの、株価下落に歯止めを掛けることはできなかった。キュアバックの時価総額はおよそ90億ドル(約9900億円)吹き飛んだ。同社は大規模な臨床試験の中間解析でワクチンの有効性が47%にとどまったことを明らかにしたが、これは開発中の新型コロナワクチンとしては最低の結果に含まれる。同社株は前日比約39%安で取引を終えた。こうした痛手にもかかわらず、キュアバック幹部は17日、規制当局に承認を求める可能性を排除していないと言明。このまま臨床試験を続け、データを子細に分析すれば、若い年齢層や特定のウイルス株に対する効果の高さ、重症化を防ぐ効果などが見つかる可能性もあると示唆した。
キュアバック株価半減、ワクチン研究にリスク
開発中の新型コロナワクチン、有効性47%の暫定結果で失望売り 一時50%超の下げ
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