中古車や木材などあらゆるものの価格が高騰する中で、投資家はいずれインフレが収束に向かうと予想しているようだ。それは方向感に欠ける市場にとって、懸念の払しょくにつながる可能性がある。  今年はインフレほど資産運用担当者を悩ませている問題はない。世界経済の回復に伴い、商品やサービスの価格は多くのケースでエコノミスト予想をはるかに上回るペースで上昇している。人手不足や世界的なサプライチェーン(供給網)の混乱もインフレ圧力を押し上げてきた。  インフレは企業の利益率をむしばみ、株価を圧迫するため、多くの投資家に不安をもたらしている。国債利回りの購買力も低下しかねない。