8月24日、自民党本部で党役員会に臨む首相の菅義偉(右)と幹事長の二階俊博。翌25日午前に菅・二階のトップ会談が開かれ、総裁選の日程などで合意した8月24日、自民党本部で党役員会に臨む首相の菅義偉(右)と幹事長の二階俊博。翌25日午前に菅・二階のトップ会談が開かれ、総裁選の日程などで合意した Photo:JIJI

 横浜市長選の「歴史的な惨敗」(自民党幹部)の責任者といえる首相の菅義偉は、8月24日、自民党本部で開かれた自民党役員会に出席した。出席者によると、菅は一言も発することなく、幹事長の二階俊博の発言を黙って聞いていた。15分ほどで役員会が終了すると、菅は出席者一人一人に頭を下げて回ったという。そこにおわびの意味が込められていたことは言うまでもない。

 8月3日に開かれた同じ役員会でも菅は頭を下げていた。

「小此木八郎をよろしく」

役員会での首相の要請で
市長選が国政選挙に変質

 菅内閣の国家公安委員長を辞めて横浜市長選への立候補を表明した兄弟同然の小此木八郎の支援を要請した。いくら地元の選挙とはいえ、日本のトップリーダーが地方の選挙で協力を要請するのは極めて異例だった。しかし、この役員会での支援要請が裏目に出る。一転して横浜市長選は“国政選挙”に変質を遂げた。