米、イスラエル両軍によるイラン攻撃を受け、国家安全保障会議(NSC)の前に、記者団の取材に応じる首相の高市早苗 Photo:JIJI
「米軍とイスラエル軍がイラン攻撃と米メディア」――。共同通信がこう速報したのは2月28日午後4時すぎ。当然首相、高市早苗の耳にも入っていたはずだ。ところが高市は予想外の行動を取った。首相動静記事によると、高市は4時53分、羽田空港発の日本航空機で石川・小松空港に向かった。石川県知事選に立候補した現職知事の馳浩を応援するためだった。
イラン情勢を巡っては米大統領のトランプが中東地域に大規模な戦力を展開、一触即発の局面にあった。その後、イランの最高指導者、ハメネイの殺害、イランによるホルムズ海峡の封鎖へと事態は拡大した。
日本は中東に石油、天然ガスなどエネルギー資源の大半を依存する。高市自身も金沢市で行った応援演説の中で、「飛行機に乗るかどうかだいぶ迷った」と述べていたようだが、安全保障、危機管理の司令塔としての心構えに疑問符が付いた。
高市の有力な政策ブレーンは衆院選で圧勝した高市にこう進言していた。
「これから一番大切なのは外交だ。この2カ月間に国際情勢は大きく動いた。この動きに日本がプレーヤーとして付いていけるかどうかが問われている」
確かに年明けから米軍による南米のベネズエラ攻撃、パレスチナ自治区ガザの和平協議、ウクライナ和平交渉、そしてイラン情勢と目まぐるしく世界は動いた。いずれもトランプが深く関与したが、米国の同盟国である日本の存在感はないに等しい。高市側近ですら日本政府の対応に強い不満を漏らした。
「現状では日本は中立ではなく不存在になる」







