米製薬大手メルクとリッジバック・バイオセラピューティクスは、新型コロナウイルス感染症の治療薬として共同開発中の抗ウイルス剤について良好な治験データを発表し、コロナとの闘いで大きな得点を獲得したようだ。これを受けてメルクの株価は持ち直しており、低迷していたバイオテクノロジー業界の起爆剤となる可能性がある。メルクと株式非公開のリッジバックは1日、経口薬「モルヌピラビル」が軽・中程度のコロナ感染患者の入院や死亡リスクを約50%減少させたと発表した。両社は今後数週間のうちに米食品医薬品局(FDA)に緊急使用許可を申請する予定だ。メルクは年内に1000万人、2022年にはさらに多くの患者に投与できるだけの薬を製造する見通しだ。