米労働省が8日発表した9月の雇用統計によると、非農業部門就業者数(季節調整済み)は前月比19万4000人増と、市場予想の50万人増を大幅に下回った。2020年12月以来の小幅な伸びで、8月の36万6000人増(改定値)から勢いが鈍化した。デルタ型変異ウイルスの流行や長引く労働力不足が雇用の伸びを圧迫したとみられる。失業率は4.8%と、前月の5.2%から改善した。多くの労働者が労働力から外れたことが主な要因だ。9月の就業者数の伸びが低迷した最大の要因は、学校を中心とする公共部門の就業者数の減少だ。一方、民間部門の就業者数は31万7000人増加した。失業率は「コロナ前」の3.5%を上回る水準で推移しているが、賃金の伸びなど他の指標は、労働市場の逼迫(ひっぱく)を示している。民間部門の平均時給は前年同月比4.6%上昇した。
米就業者数、予想外の低い伸び 9月雇用統計
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