第10位 早実(東京都) 43人
 第10位は高校野球草創期からの名門早実で43人。王貞治(巨人)をはじめ多くの名選手を輩出してきたが、早稲田大学に推薦で進学できることから入試が難しくなり、近年は甲子園への出場回数がかなり減っている。それでも、清宮幸太郎(日本ハム)など超高校級選手を擁して時折甲子園に出場、また早大を経由してプロにも定期的に人材を送り込んでいる。3年連続して指名がなく、来年はついに大阪桐蔭高に抜かれてベストテンから陥落する見込み。

第9位 松山商(愛媛県) 49人
 9位の松山商も甲子園大会が始まる以前の明治時代からの名門校。プロ草創期に景浦将(阪神)など数々の名選手を送り込んだ。以後も多くの選手が活躍したが、平成以降の全国的な商業高校衰退の波を受け、2001年夏を最後に甲子園には出場していない。プロ入りも、2005年の梅田浩(創価大、巨人8巡目)を最後に指名がなく現役選手はゼロ。

第7位 享栄高(愛知県) 56人+今年1人指名
 7位には2校が入る。1校目は享栄高。享栄高と言われてまず思いだすのが、一昨年亡くなったプロ通算400勝という大記録を打ち立てた金田正一(国鉄・巨人)。高校は中退しているが、公式戦でも登板しているのでカウントしている。他には初登板でノーヒットノーランを記録した近藤真一(中日)など。現役では2019年にセリーグ最多安打174本を放った大島洋平(中日)らがいる。今年のドラフトでは竹山日向がヤクルトの5巡目で指名されている。

第7位 大体大浪商高(大阪府) 56人
 もう1校が大体大浪商高。この名前で甲子園に出場したことは1回しかなく、往年のファンには「浪華商」「浪商」として有名。やはり、戦前から昭和40年代頃にかけての名門校。1979年の選抜で牛島-香川のバッテリーを擁して準優勝した以降は、あまりプロ入りも出ておらず、来年は享栄高に抜かれて8位となる見込み。現役では村田透(日本ハム)がいる。

第6位 熊本工(熊本県) 58人
 熊本工は公立高校としては全国最多、現在まで実業系の高校として続いている学校としても全国一のプロ入り数を誇る。平成以降、高校野球界では公立校と実業系高校の地盤沈下が進んでいる中で、現在まで活躍を続けている数少ない高校だ。

 古くは川上哲治(巨人)に始まり、多くの名選手を輩出したが、今世紀に入ってからはプロ入りが少なく、現役では山口翔(広島)のみ。