東京六大学野球奪三振記録、新人王、MVP、最多勝、最高勝率……なぜ「ふつうの野球少年」が、ここまで来られたのか? 体格に恵まれていたわけでもない。誰もが認める豪速球があったわけでもない。注目の高校球児だったわけでもない。天才的なセンスや嗅覚があるわけでもない――。それなのになぜ? 球界きっての「思考派」にして、福岡ソフトバンクホークス現役エース・和田毅による連載「練習について僕が思うこと」の第8回! 今回のテーマは「練習の継続」に欠かせない“3つの楽しさ”について。(構成/田中周治 写真/繁昌良司)

ソフトバンク和田投手「もし僕が少年野球のコーチなら」

「野球をやめずに続ける子」を増やす

 しばらく前から、野球関係者のあいだでは「野球人口が減少している」という話題になることが少なくない。中でも、子どもの野球離れは顕著だという。野球をする子どもの減少は、日本野球界にとっても由々しき問題だ。野球人口の裾野が小さくなれば、その頂点であるプロ野球のレベル低下につながる可能性が高いからだ。

 この状況を何とかするためには、2つのことが必要になる。1つは野球をはじめる子どもを「増やす」こと。もう1つは、すでに野球をやっている子どもが「続けられる」ようにすること。この連載のテーマである「練習」という観点でいえば、とくに後者の「続けること」は大きな問題だ。

 そこで今回は、野球をやっている人(とくに子ども)が野球の練習を「続ける」ために必要なことについて、僕なりの考えをまとめてみたい。