●シルベスタークロイゼ祭り【スイス】

森の精霊の衣装は30kgもあるとか……森の精霊の衣装は30kgもあるとか……

 スイスとリヒテンシュタインの国境近く、アッペンツェル・アウサーローデン州の各村で行われる大晦日の厄払い行事。現在の西暦(グレゴリオ暦)の大晦日と、ユリウス暦の大晦日(現在の1月13日)の両日開催されます。「美」「醜悪」「自然(もしくは森)」を象徴する三精霊の仮面・仮装をした集団が、巨大なカウベルを打ち鳴らしヨーデルを歌いながら、悪霊を追い払い、福を呼び込む祭りです。

●パラチコ祭り【メキシコ】

パラチコの仮面は代々家庭で受け継がれてきているパラチコの仮面は代々家庭で受け継がれてきている

 その昔、スペイン人の病の子を元気づけるために、仮装して踊ったところ病気が治ったという故事に由来して始まった祝祭。パラチコとは「子供のために=パラ・エル・チコス」という言葉がもとになったと言われています。仮面は無表情のひげ親父風で(一人ひとり微妙に顔が違う)、なんとなくユニーク。頭にかぶるカツラも巨大タワシのよう。祭りではチンチンと呼ばれるマスカラを鳴らしながら、大行列でパレードします。祭りが行われるチアパ・デ・コルソは、メキシコ政府観光局が「魔法のような魅力的な町」として選出したほどの愛らしさです。