こんなに節約しているのに、なぜか意外とたまらない

 みなさんだったら、どこまで許容でき、実践できるでしょうか? したいでしょうか? 人によって異なるので、正解も不正解もなくあくまで本人次第です。ちなみに一般的には、ほどほどに(A)と(B)を実行するというクライアントさんが大半かと思われます。(C)まではできないし、やったらむなしくなる……と言われることでしょう。

 いずれにしても、上記のように、どの支出も必要最低限を目指し節約をされています。Kさん自身は節約がお金、貯金につながり、楽しいと感じているようですが、妻は少し疲れた様子で付き合っている、といったところのようです。

 これほどに節約を頑張っているのですが、ご夫婦には貯金が180万円ほどしかありません。結婚して5年、節約を続けてきたのに、です。毎月の手取り収入はご夫婦で約41万円。対して支出は30万円ほどということなので、10万円強は貯金に回せているはずなのに、意外と貯まっていないと思わせる貯金額でした。車を現金で買いましたか? 住宅購入で頭金を大きく出しましたか? 失業されていましたか? なども確認しましたが、そのようなことはないとのこと。

 原因を掘り下げる必要があり、各費目の現状を確認しました。格安スマホの契約はいいものの、不意に通話でドンと高くなる月が実は頻繁にある、つまりプランが合っていないのです。そして、万が一の時や入院などで多額の医療費がかかってしまった際、生活費を十分に賄える貯蓄がない状態にいます。その状況下で、医療保障を含めた生命保険の保障内容が圧倒的に足りていません。保険が全然ダメです。怖くて生きていけません。

 また、節約を頑張りすぎて妻に習い事の我慢をさせているのも、いずれ生活の不満につながるかもしれません。この節約の取り組み方は、少し極端で危険な状況に思いました。