パターン2:業務量の偏りでチームの関係性にゆがみが生じている

 テレワークが長く続くと相手の仕事の状況が見えにくくなるため、業務アサインの適正化が難しくなります。特に、業務が偏り、忙しい状態が続く社員と、プライベートを優先しがちでテレワークで働くことが当然の権利だと勘違いをする社員との業務量の差も出てきます。それにより、チームメンバー間での不公平を感じる部下も少なくないはずです。

 テレワークでは一人一人のメンバーの状態が見えにくくなるので、あえて業務量や仕事の進捗状況をチーム全体に共有する必要があります。

パターン3:守りに入りすぎて、全体の士気が下がるパターン

 コロナ禍では守るべきものが多く存在します。例えば自分の体調、メンバーの体調、ビジネス、顧客など。守るものが多ければ多いほど人の行動は小さくなりがちです。

 確かにコロナ以前よりも守るものは増えたかもしれませんが、新しいビジネスや新しい仕事のやり方を取り入れていかない限り、今のものを守っているだけでは長期的な発展は望めません。

 だからこそ、今、必要なことは“チャレンジすること”です。小さくてもよいので、今までやってきたことにプラスアルファのチャレンジを取り入れる。そして、定期的に振り返りうまく行っていることは継続し、うまくいかない場合はやり方を変える。そのPDCAサイクルを、なるべく短いスパンで回転させる必要があります。チャレンジをすることでチーム全体の士気を高められるようになり、そのチャレンジを応援する環境が整います。

 1年半続いているテレワーク。それぞれのチームで抱えている課題はさまざまでしょう。今までなんとなくやってきた職場もあるでしょうが、「管理職や役職者からは見えていない課題」を改めて確認してみることも必要です。