テレワークにおける二大問題

 テレワークがうまくいかない三つの問題のパターンについてお伝えしましたが、これらの問題の根っこは「人間関係の不活性」と「業務の非効率性」の二つです。

 まず、人間関係の不活性問題について対処するには、コミュニケーションの量を増やすことと、質を高めることが必要になります。コミュニケーションの量を増やすためには、短い時間でも朝礼を行うなどして、報連相の機会を作りましょう。必ずしも朝の時間である必要はありません。昼休憩後など、全員が集まりやすい時間で無理なく実施するとよいでしょう。

 また、チームミーティングでは、できるだけ全員に発言の機会を与えるなど意識をしてコミュニケーションの量を増やすことが大切です。量が増えれば必然的に質も高まります。質を高めるためには、発言してほしい項目をあらかじめ明確にし、準備をしてもらうことも有効です。

 見えない相手に関わる上で大切なことは「性善説」です。仕事をサボっているかもしれない、隠し事があるかもしれない、自分よりも楽をしているかもしれない……そう思って相手に接すると、オンライン上でも相手には伝わります。まずは相手を信頼し、一人で仕事をしているのではなく、チームの一員であることを実感してもらうことが重要です。仕事で成果を出すためには一人一人の力が必要であることを発信し続けることが必要です。そのプロセス自体が人間関係を良好にし、結果的には強いチームに育っていくのです。