ドナルド・トランプ前米大統領の新メディア会社との合併を決めた特別買収目的会社(SPAC)の投資家については謎が多い。だが、ディールが完了すれば巨額の利益を手にする見込みだ。発表を受けてデジタル・ワールド・アクイジション・コープ(DWAC)の株価は6倍に跳ね上がっており、現在の株価水準で合計およそ4億4000万ドル(約500億円)の利益が転がり込んでくる計算だ。インセンティブをどう分け合うかは、トランプ氏との絡みではなく、SPAC独特の構造によって決まる。DWACの設立者には、ドイツ銀行の元デリバディブトレーダーで、他にも複数のSPAC案件を手掛けているパトリック・オーランド最高経営責任者(CEO)が含まれる。同氏が率いるSPACの1社は、中国・武漢に拠点を置いており、このほど中国エネルギー会社との70億ドル規模の合併を取りやめた。DWACの最高財務責任者(CFO)はルイス・オルレアンスブラガンサ氏でブラジルの国会議員だ。
トランプ氏のSPAC、設立者は4億ドル超の利益
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